2010年6月1日火曜日

アキバもヨドバシ

 ヨドバシカメラの強みのひとつに、出店戦略をステーションサイドにしたことがあります。交通至便なターミナル駅至近の一等地でなければ、まず、出店しません。フロア全体に多数の商品を同時陳列・大量廉価販売する手法で、まずはカメラ販売で、続いて家電品販売で、新宿の百貨店の競合売場を駆逐してしまいました。
 
 小生がヨドバシカメラの、あの替え歌を知ったのは、新宿の映画館ででした。隣席には、当時交際していた彼女が座っていました。現在はテレビCMでもお馴染みですが、「新宿西口」の宣伝に、ヨドバシカメラが寄与した功績は相当のものでしょう。最近の歌詞には「アキバも」と織り込まれ、アキバの老舗家電店を崩壊させました。
 
 ヨドバシカメラが世間を驚愕させたのは、大阪のマルチメディア梅田店です。立地だけでなく、巨大新築ビルで、家電・PC・AV製品・玩具・ブランド品まで取り扱うとは。しかも、レストラン街まで用意するとは。ワンストップショッピングが可能とし、でんでんタウンを遺物に変えました。
 
 マルチメディア仙台を取材したとき、ヒトはわずか数10歩の距離も歩きたくないことを目撃しました。ラオックスよ、さようなら。ヨドバシアキバも同様です。駅直結といって過言ではないビルは、雨天・荒天でも、昭和通改札口からすーい、すい。傘を必要としません。小生はヨドバシアキバの年商は1千億円超と推察しています。
 
 ちなみに、梅田もアキバも、土地を自社購入し、そこに自社ビルを建設しています。わずか20店舗しかないヨドバシカメラが、その数10倍の店舗数を出店しているヤマダ電機の年商の3分の一も売っているのです。ヤマダが新宿に出店した理由は、ヨドバシ、ビックカメラなどの高効率店に魅力を感じたからです。

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