2010年4月27日火曜日

3Dテレビ元年

 ヨドバシアキバを訪問した、2010年4月21日、入り口近くで、パナソニックが3Dテレビ「3D VIERA」のデモンストレーションをを実施していました。3Dの原理はヒトの目の錯覚を応用するもので、その原理は数10年前から伝えられてきました。実際、小生も学生時代にホラー映画で体験しています。ただし、そのとき、赤と青のフィルムがついたゴーグル越しに観たそれは、立体には見えませんでした。原因は小生の視力にあります。生まれつきの弱視と乱視の目を、当時の技術はカバーできないのでした。
 
 あれから数10年(きみまろみたいですね)、パナソニックが出した、フルハイビジョンによる最新技術はどうでしょうか? デモのスタッフは、これまでより奥行きを感じ、リアリティや没入感を家庭に提供できることを強調していました。どれどれと、小生もハイテクゴーグルをかけて「3D VIERA」と対峙してみました。横で見ていた若いビジネスマンは、「わあ、凄い、濡れるよ」と水が向かってくる画面に歓声を出しています。ところが、小生の目には、フツーのプラズマTVの画面にしか見えないのでした。パナソニックも、カタログのなかに、3D画面はヒトによって見え方が違うと注意書きを添えています。

 3D技術は日本の家電メーカーが世界の最先端を走っているようですが、果たして事実でしょうか? 現在、PCを中心に台湾・韓国勢の追い上げが目立ちます。業界ではデフレ不況から抜け出すために、3Dテレビを盛り上げて行きたいはずです。事実、今後はソニー、東芝、NECなどが3Dテレビを発売すると発表しています。が、台湾のASUSも3Dパネル搭載のPCを発売してきます。デジタル時代の技術は、本当に、模倣されやすいんです。アナログ時代はX線を使って他者技術を真似ることまでしていましたが、デジタル時代は安易なリバースエンジニアリングで、最先端技術の二番煎じ茶を入れられます。
 
 決して、「3D VIERA」の悪口を書いているのではないことをご理解ください、パナソニックさん。日本の家電業界はデジタル技術に関する総合的な特許侵害を防御できる技術と監視する組織を設けるべきだと思います。今年は3Dテレビ元年とのことですが、3D産業革命を狙うならば、尚更だと思います。パナソニックは、2010年の国内における3Dテレビの市場規模を、当初50万台程度と予想していましたが、商品発表後の大反響から、その2倍近くはいくのではないかと皮算用しています。パナソニックは、3Dテレビ市場の約50%上のシェアを目指すそうですが、是非、実現して欲しいと期待します。

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