2010年4月15日木曜日

アキバ的修辞法

 アキバが得意な修辞法に「高値買取・安値販売」があります。コレをマトモに考えることは、外神田ではジョークの通じぬ相手だと思われることでしょう。「より良いモノを、より安く」「当店より安いお店があれば値引きします」あたりも、洒落の分かるヒトに向けた表現です。


 まず気づくように、主語を抜いています。高値買取のケースを考えてみると、「当店なりの」なんですね。世間的な水準からしてなんて考え方をしていません。すればどうなるでしょう? はい、多分、そのお店は消滅します。ヤのつくヒトたちのシノギの場所になりそうです。


 より良いモノに関しても同様で、「当店なりの」より良いモノが「より安い」のです。後のほうの「より」には「更に」という意味と「他店よりも」の意味を含んでいます。なかなかの名フレーズだと思います。なあんだ、結局、お店が決めた値段か。はい、ソレが商売なんです。


「当店より安いお店があれば……」は、もっと巧妙です。小さな文字で、「当店が対称店舗と考えるお店」なんて逃げ口上が書いてあったりします。だから、「価格.comで見たら、もっと安かった」なんて主張しても、やんわりと逃げ口上を使われるだけです。コレも商売なんです。

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